若木 くるみ
Wakaki Kurumi
北海道出身
1985 | 北海道生まれ |
2008 | 京都市立芸術大学版画専攻卒業 |
2008 | 岡本太郎現代芸術賞受賞 |
2021 | 京都市芸術新人賞受賞 |
1985 | Born in Hokkaido |
2008 | graduated from Kyoto City University of Arts majoring in printmaking |
2008 | Received the Taro Okamoto Contemporary Art Award |
2021 | Received the 2021 Kyoto City Art Newcomer Award |
推薦者
青木 加苗 Aoki Kanae
(和歌山県立近代美術館 主査学芸員)
板を彫り、インクをのせ、紙を置く。バレンで摺り、そっと紙を持ち上げると、イメージが現れる。その瞬間の驚きは、版画制作の根源的な悦びと直結する。若木くるみは、近年あらためて版画制作の楽しさを追いかけるなかで、何が版となり得るのかを探究してきた。そのプロセスには、さまざまな「うつし」のあり方や表裏の関係、複数性の問題など、版画史が辿ってきた議論が垣間見える。しかしそれらを自明とするのではなく、すべて作家の手を経た発見から展開させるところに、われわれが見落としている版画の一側面の可能性が感じられるのである。